世界で売れた本 日本の漫画とそれ以外の有名書籍との比較

Wikipediaの「ベストセラー本の一覧」というページを見て
日本の漫画とそれ以外の有名な書籍との比較を作ってみたら結構面白かった。
自分なりの考察も交えながら見ていこうと思う。

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2億部以上
・日本の漫画
言わずもがな、「ONE PIECE」が4億4000万部のぶっちぎりで1位だ。
しかも今なお連載中という事なので、これから5億、6億部とまだまだ発行部数が伸びる余地がある。
意外だったのは、2位が「ドラゴンボール」ではなく「ゴルゴ13」ということだ。
しかしゴルゴ13について調べてみるとその異常さに驚かされる。

 「ゴルゴ13」は1968年に連載開始して50年間一度の休載もなく連載されている。現在連載中の漫画としては日本一の長寿漫画だ。単行本は2018年9月時点で190巻。とんでもない化け物だ。
ドラゴンボール」が連載11年。単行本43巻ということを考えると「ゴルゴ13」が2位ということは妥当だろう。
そして「ドラゴンボール」が3位、その後、同着4位で「名探偵コナン」と「NARUTO」が続く。
2位以下の4作品の内、連載中なのは「ゴルゴ13」と「名探偵コナン」。近い将来、このランキングも塗り替わっているかもしれない。

2億部なんて途方もない部数を叩き出すには日本のみならず海外にまで広く周知されることが必要になってくる。
実際、ここに挙げた5作品はどれも海外版として多言語に翻訳されて世界で販売されている。

・有名書籍
こちらも言わずもがな「聖書」がぶっちぎりの1位だ。60億部と書いているが、推定3880億部という説もある。
これだけ開きがある推定を出されるともう何億部でもいいんじゃないか?と思ってしまう。どうせ1位には変わりないんだから。
2位以下は宗教と思想のオンパレード。まあ最もな結果だと思う。
個人の嗜好は千差万別なのに何億部も普及するのは、信仰や思想が統一された層に刺さっているからに他ならない。

統一された思想があるから聖典・正典・教典・思想本が売れるのか。
聖典・正典・教典・思想本に感化されるから思想が統一されるのか。
特定の思想や信仰が生活の一部になると人が繁栄するだけで半永久的にその本が売れていく。おそらくまだまだ発行部数を伸ばすことだろう。

何億部ものレベルで普及するということは社会現象や信仰のように読む者を没入させる熱量がその本にはある。
ある意味で上に挙げた日本の漫画にも共通することかもしれない。
爆発的に普及するには熱狂が必要だ。文字通り読む人を熱で狂わせる本だ。
それは思考に異常をきたすというよりは、読む人の脳に刻み込まれ影響するという事。

一方、海外のコミックと日本の漫画を比較してみると、これまた面白い
「X-メン」5億部、「スパイダーマン」3億6000万部。どちらもマーベル・コミックスから1963年に発表されている。
いわゆるアメコミだが、日本のトップクラスの漫画「ゴルゴ13」「ドラゴンボール」等を完全に凌駕している。日本のエース漫画「ONE PIECE」でようやく肩を並べられるぐらいだ。
日本とアメリカ・英語圏の分母の違いをまざまざと見せつけられた形だ。一度火が付いた時の爆発力の違いが如実に表れている。

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1億部以上2億部未満
・日本の漫画
手塚治虫ブラック・ジャック藤子・F・不二雄ドラえもん」を筆頭に、超メジャー漫画が目白押しだ。
このあたりは知名度と比例した発行部数を記録していて列挙されている作品自体に大きな驚きはない。有名な漫画が順当にランクインしている結果となった。
この辺りが日本の漫画の源流のような気がする。
前述のアメリカのコミック文化、アメコミはマーベル・コミックスの独壇場で筋骨隆々のヒーローの勧善懲悪を描く作品が主流であるが、
日本では様々な作者がファンタジー・SF・スポーツ・料理と多様なテーマを題材に作品を描いている。
この多種多様性が日本の漫画の強みではないだろうか。

・有名書籍
この辺りから宗教本・思想本以外も出てくる。依然としてあるにはあるが、それ一色ではない。
ファンタジー小説の「指輪物語」や児童文学「星の王子さま」や推理小説そして誰もいなくなった」等が堂々ランクインしている。
私自身、「指輪物語」は読んでいないが「星の王子さま」は読んだことがある。
70年以上前にフランスで発表された児童文学が極東の現代の日本で広く読まれている事実がその普及具合を物語っている。
面白いのはイギリスの交通法規がランクインしているところだ。
これはおそらくイギリス発祥の特徴的なルールを持つラウンドアバウト(円形交差点)を広く認知させた事に起因していると思われる。
もちろんマーベル・コミックスもランクインしている。映画化されて大人気の「アベンジャーズ」だ。
驚くべきはこの作品も1963年に刊行されている。
「X-メン」「スパイダーマン」と合わせるとこの年に発表されたこの3作品だけで約10億部の発行部数を誇っている。
1963年のマーベル・コミックス製作陣には神が降臨していたのか。

 

 

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5000万部以上1億部未満
・日本の漫画
ここにも誰もが一度は聞いたことのあるビッグネームの漫画が列挙されている。
知名度的には1億部以上の作品と比べて遜色ないぐらいだ。それでも発行部数が1億部以上になっていないというのは比較的、発表年数が新しいものが多いからだろう。
1980年~1990年代のものが多くランクインしている。
特筆すべきは「BLEACH」と「鋼の錬金術師」だろう。どちらも2001年に発表されたものだ。
発表から10数年で数千万部を売り上げる、まさに21世紀を牽引する漫画と言っても過言ではないだろう。

そして今まではアメリカのヒーローばかり取り上げていたが日本にもヒーローがいる、やなせたかし著「アンパンマン」だ。
Wikipediaによると「あんぱんでできた頭部をもつアンパンマン」と説明されている。この一文だけでもう虜だ。
日本では人気のヒーローだが海外ではあまり人気ではない。その理由は「あんぱんでできた頭部を他人に食べさせるのが不潔」だそうだ。虜。
ということは5000万部の内の大部分は日本で売り上げたものだろう。恐るべしアンパンマン

・有名書籍
絵本や児童書が多くランクインしている。
きかんしゃトーマス」「クマのプーさん」「赤毛のアン」。70年~100年前に刊行されて今なお大人気のロングセラー本だ。
そしてこのブログを書くにあたって、一番驚いたのは細木数子細木数子六星占術あなたの運命」がランクインしていたことだ。
このババア御方、7000万部も売り上げてやがる。そりゃタッキーを横にはべらせてテレビで好き勝手なこと言えるだけの力があるわけだ。
日本のヒーロー「アンパンマン」を越え、「クマのプーさん」クラスというのだから恐れ入る。本当に人1人ぐらいなら地獄行きに出来そうだ。
当たり前のようにマーベル・コミックスはランクインしている。もはや恒例だ。作品は実写映画化もされた「アイアンマン」
堂々の7500万部の売り上げだ。海外では発行部数、人気共にアンパンマンを軽く超えている。
理由はもちろん「頭部を他人に食べさせたりしないから」だろう。

 

 

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1000万部以上5000万部未満
・日本の漫画
1000万部以上とこれだけの発行部数がある作品は、本編のみならずノベライズ・アニメ化・映画化・ゲーム化(パチンコ・スロット化)と関連グッズも数多く展開している。
ここに挙げた作品の中でもその関連商品の売上がぶっちぎりのものがある。「遊☆戯☆王」だ。
漫画自体も発行部数4000万部を誇っているが、本編で出てくるカードゲームがキャラクターグッズの領域を超えて売れまくっている。
本格カードゲームとして打ち出されたその販売枚数は2011年時点で251億7000万枚。251億7000万枚もの遊戯王のカードが売れているのだ。
販売枚数・大会参加人数の2つの部門でギネス世界記録に認定されており、関連グッズも含めた売り上げで比較するとワンピースをも凌駕するとも言われている。超ド級のコンテンツだ。
一方このランキングで初めてギャグ漫画が出てきたのではないだろうか。
Dr.スランプ」「クレヨンしんちゃん」。日本ギャグ漫画界の金字塔的存在だ。
素人考えで申し訳ないが、ギャグとはやはり売れにくいジャンルなのだろうか。
今後、このギャグ漫画界の2大巨塔を超えるような作品を個人的には期待している。


・有名書籍
ここで日本の宗教本が出てくる。寛容な宗教観を持つ日本人に対してここまで宗教を普及させるとはその手腕には感心するところがある。
また、日本の文学もようやく出てくる。太宰治人間失格」、村上春樹ノルウェイの森」だ。
しかしそれを凌駕する「かいけつゾロリ」これも驚きのひとつだ。
もはや知らない人はいない文学の最高峰よりも発行部数で言えば児童書や絵本の方が多いのだ。
これは海外でも同じことがいえる。文学や小説よりも児童書や絵本が多く発行されているケースが散見される。
もちろん発行部数が多いから優れているということではない。
誰しもが子供時代があり、自分に子供が出来るなど、児童書や絵本を手に取る機会は多くあるが、必ずしも皆が文学・小説に触れるということはないのだろう。
そして当然のようにマーベル・コミックスがランクインしている。もう言うことは何もない、気が付いたらいつでもそこにいる。こんなところでもヒーローを体現している。あっぱれ。

いかがでしたでしょうか?
私自身、漫画が好きということもありかなり楽しんで書きました。
表の発行部数は調査時点がそれぞれ違うため、参考程度に考えておいてください。


Wikipediaの「ベストセラー本の一覧」参照 最終更新2018.8.11
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%BB%E3%83%A9%E3%83%BC%E6%9C%AC%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7#cite_note-90