ASMRが広く知られるようになって素直にうれしい
例えば学校に行くことを考えるとお腹が痛くなったり気分が優れなくなり、学校を休む。
学校を休むと決まったら、その後は元気になり遊びに出ることもできる。
ひと昔前だったら「甘え」とか「サボり」とか「仮病」とか言われていただろう。
しかし、今この症状に「腸過敏性症候群」や「学校恐怖症」と名前が付き、医師の治療が必要な病気として認知されている。
実際にこの症状が出て「甘え」とか言われていた人はさぞ救われたことだっただろう。
症状に悩まされること以上に周囲の理解を得ることが出来ない状況が何より辛かっただろう。
しかし他にも自分と同じ症状の人がいる。
病名が付き症状が定義され自分の状態が広く認知される。
その事実が何より嬉しかっただろう。
私にもそういった経験がある。
「気持ち良い音がある」
初めてそのことに気付いたのは小学生の頃だ。
ドラえもんのアニメでのび太君が走る時の「タッタッタッ」という音。
それを聞くと首の後ろ辺りから肩と背中にかけてジンジンするような感覚がしたのだ。
歳を重ねてもその症状は無くなることはなく「気持ちのいい音」が増えていくばかり
「料理番組で野菜を切る音」
「映画ピンポンのラストで井浦新が子供に卓球を教える時のボールの音と囁くような声」
「ニコニコ動画に投稿されたマイナーな素人ラジオのDJのボソボソ声」
こんなこと周りの友人には言えなかった。
「のび太の足音、気持ちいいよな?」
「ピンポンの最後の井浦新の囁く声マジでゾクゾクするよな?」
言えるわけがない。
誰にも共感を得られないだろうと、このことをずっと黙っていた。
しかし今Youtubeに聞くと気持ちがいい音を流す動画として「ASMR」というジャンルが確立している。
ASMRとは
「Autonomous Sensory Meridian Response」
日本語にすれば自律感覚絶頂反応。私は今まで絶頂していたんだ。
長年、他人には理解されないと思っていたものに名前が付き、広く認識されているということで自分は特殊な人間ではないと感じられ、ただただ嬉しかった。
音を気持ちいいと感じる現象を広く認知してもらおうとした方は、まずこの現象に名前をつけたそうだ。
もしかしたら自分だけが感じているかもしれない現象に名前をつけ発信することはとても勇気がいる事だっただろう。
しかしその第一歩を踏み出したことで、同じ現象を感じる人が集まり、共感し、今日のような大きなコミュニティとなったのだ。
実は私にはもう一つ、ある現象が起こっている。
言えば変なやつだと思われると思い、誰にも言えなかった。
しかしASMRを広めた人のように勇気をもってその一歩目を踏み出そうと思う。
その現象の名前は
「MSS」
「Miso Soup Shoulder」
日本語にすれば「味噌汁肩」
味噌汁を飲むと左肩が痛くなる現象だ。
その痛みは外部的な痛みではなく内部的な骨が軋むような痛み。
共感してくれる方が現れることを祈っている。