確定申告で医療費控除を受ける方に税理士からのお願い
確定申告がついに始まってしまった。
一年の間で最大の繁忙期を今年も迎えることになって陰鬱とした気分だ。
確定申告を行う側も
「面倒だけどやらなくちゃ…でも日々の仕事に追われているし…とりあえず今は後回しにするか」と
常にモヤモヤした気持ちのままこの時期を過ごしている方も多いと思う。
そんな時に申告者の方達の代理で申告書作成業務を行うために私達がいる。
その確定申告の中で医療費控除を受ける方にお願いしたいことがある。
依頼主に注文をつけるなんて大変失礼であることは重々承知しているのだが、どうしてもお願いしたいことがある。
医療費控除を受けるために依頼主は1年間の病院の領収書をこちらに持ってきてくれるのだが、この集計が本当に面倒くさい。
それを依頼主の方達も分かってくれているのか、ある程度まとめた状態でこちらに提出してくれる。
それはありがたい、本当にありがたいのだが、はっきり言ってしまえばまとめ方が医療費控除の申告用紙にフィットしていないのだ。
例えばこんな感じで医療費の領収書をくれる方がいる。
日付別にホッチキスで止めてまとめてくれる。
確かにまとめてくれていてありがたいのだが、欲しい情報の優先順位として日付はかなり後の方だ。
具体的には
「平成30年2月20日にAが扶養している子供Bと一緒にC病院に行き診察料を支払い、処方箋を貰って病院の隣のD薬局で薬を買った場合」
この場合、貰える領収書は4枚
①平成30年2月20日のA用のC病院の領収書
②平成30年2月20日のA用のD薬局の領収書
③平成30年2月20日のB用のC病院の領収書
④平成30年2月20日のB用のD薬局の領収書
これをひとまとめにホッチキスで止めて、他の日付の場合も同様にした状態で提出していただく。
確かにストーリーとして分かりやすいのだが、申告書で必要なのはそこではない。
医療費控除の申告用紙がこちらなのだが
記載内容は大別して
①人
②病院等の支払先
③金額
となっている。
つまり領収書もこの順番に並んでいれば集計する作業が容易になる。
前述した具体例の場合、集計するまでに
領収書のホッチキスを外す
↓
A用・B用と人別に分類する
↓
A用の中で病院別に分類する
↓
B用の中で病院別に分類する
この4ステップを踏んでようやく集計作業に入ることが出来る。
これならいっそバラバラの状態でもらう方がホッチキスを外す作業がない分まだマシだ。
あと留めるならホッチキスではなくてクリップが好ましい。
外す・留めるの作業がホッチキスよりも容易だから。
ただホッチキスを使いたくなる気持ちは少し分かる。
ホッチキス留めすると「やった感」がでるから。
でも整理はこちらでするのでホッチキスは使わないでほしい。
やってもらって嬉しいランキング
①人別、病院別の順番で領収書をまとめる
②人別に領収書をまとめる
③バラバラの状態
④上記以外の順番でクリップ留めする
⑤上記以外の順番でホッチキス留めする
我儘で申し訳ありません。