友人にふるさと納税について聞かれ過ぎたので、もうこれを見てやるか決めて欲しい
友人にふるさと納税しようと思うけど、どう思う?とよく聞かれます。
大体そういう友人たちは「ほぼやろうと思っているけど最終確認として専門家の意見を気軽に聞けたらいいな」
ぐらいで聞いてくるので顧問契約を結んでいるお客さんと同じレベルで細かいところまで聞くと逆に面倒くさがってやらなくなるのでいつもこう説明している。
例えば
君の1年間の税金が10万円だとする。
3万円分のお米を普段の買い物で買う。
税金とお米を手にいれて君の財布からは13万円出ていく。
一方ふるさと納税を使って10万円を納税したとする
ふるさと納税の返戻品として、普段買い物で買う3万円分のお米がもらえる。
税金とお米を手に入れて君の財布からは10万円出ていく。
ただふるさと納税をするデメリットとして、お金が寝てしまう点が挙げられる。
30年の確定申告でふるさと納税の税額控除を受けようとするなら
30年12月31日までに10万円を払わなければならない。
普通に確定申告をして税金を払う時は31年3月15日に払えばいい。
その3か月間半の間、10万円が寝てしまうということと3万円分が浮くことを天秤にかけていいと思う方を選んでください。
これだけ言えば大体の人がやると言う。
ただ、この説明には不足がある。
説明していない点
・寄付金の実質負担2,000円について
・所得によって実質負担が2,000円を超える可能性がある
・寄付金控除は所得税と住民税で10万円(本当は実質負担2,000円を引いて98,000円)の控除を受けられるので
住民税を分割する(6・8・10・翌1月に支払う)場合は控除の恩恵をすべて受けられるのは翌1月の住民税の支払を終えた時点
・10万円分の寄附で、お米は100㎏ぐらいもらえる(一度に100㎏の場合もあれば20㎏×5か月など分けてもらえる場合もある)。過剰にもらえることは必ずしも良いことではない。
それにしても最近のふるさと納税の過熱ぶりは目に余る。
総務省が規制に乗り出すのも頷ける。
10万円ふるさと納税すれば4万円分のアマゾンギフト券がもらえる自治体もあるようだ。
さすがに規制されたのか10月1日時点でアマゾンギフト券の返戻の記載はなくなっている。
ふるさと納税の本来の趣旨として
「地元を離れて仕事しているが、思い入れのある地元に還元したい」
「被災された地域に復興の意味を込めてふるさと納税したい」
「都市部に人口や財が集中しているため、地方の活性化をはかりたい」
等が挙げられるだろう。
その見返りとして地方の特産品を返戻する。
これがふるさと納税の本来のあり方なのだろう。
納税を集めるために、アマゾンギフト券やルンバの返戻を掲げている今の状況は本末転倒だ。
知り合いの人で1万円~3万円ずつ様々な地方自治体にふるさと納税している方がいる。
実に100万円以上寄付している。
これは完全に返戻品目的だ。お肉・お米・お酒・果物などの全国の特産品目当てでふるさと納税をしている。
まるで国営の通販だ。